リヒャルト・ヴァーグナーの手によって作られた名音楽劇トリスタン イゾルデについて、あらすじとみどころをまとめたトリスタン イゾルテ初心者まとめサイトです。
トリスタン イゾルデという作品は、リヒャルト・ヴァーグナーの手によって作られた楽劇です。
楽劇とは音楽と物語が合わさったもので、ヴァーグナーが創始とされています。
トリスタン イゾルデの作品は三幕の舞台構成となっており、波のある音楽と物語が絶妙に調和されています。とくにイゾルデの憤怒を表す場面は圧巻で、たちまち観客を物語の渦に引き込みます。また、楽劇の他、現在では映画化もされ、こちらも魅力ある作品に仕上がっています。
トリスタン イゾルデは不動の愛がテーマで、悲劇的な結末は戯曲家シェイクスピアの書いたロミオとジュリエットのモチーフにもなったと言われております。トリスタン イゾルデは愛の力によって互いが支配され、作用され、そして最後は『死』という二人の永遠で恒常的な愛の形に辿りつきます。
現在の世に出回っている大衆小説とは異なり、愛と死という命題を観客に突きつけ、イギリスとアイルランドの当時の情勢を色濃く露骨に象った深みのある作品です。
トリスタン イゾルデの見所は多々ありますが、一番はイゾルデが憤怒をするシーンです。
過激な音楽とイゾルデの人格が融合し、イゾルデの怒れる心を表します。
イゾルデは誇り高いアイルランドの女王で、シーンでは港にイゾルデの乗る船が着くと、イゾルデはトリスタンが挨拶に来ない限り上陸をしないと言う利己的な女性を演じます。
見所はこのイゾルデの怒りが一幕を通して続くというところです。それでも観客をまったく飽きさせないのは、トリスタンとイゾルデの巧妙な関係であり、トリスタンと相反する人格のイゾルデの過激ともとれる迫力が観客に時を忘れさせるのです。また、見所としては怒りにも似た激しい愛の激情シーンです。
深く愛し合うトリスタン イゾルデの間に割ってはいることは到底かないません。そして、観客は物語を客観的ではなく、極めて主観的に観ることができますので、三幕4時間の中で、トリスタン イゾルデの物語の始終を見定めることができるのです。
あらすじと見所をおさえて観賞すると、さらに楽劇を観やすく、楽しむことができます。
トリスタン イゾルデの物語は、トリスタンがアイルランド女王のイゾルデに助けられるところからはじまります。
トリスタンはイゾルデのフィアンセを殺害したのですが、イゾルデの前では偽名を使って身柄を隠します。そして、後にイゾルデはトリスタンに憎しみを覚え、殺害を試みるために杯に毒を盛ろうとしますが、従者のブランゲーネが毒の代わりに愛の媚薬を入れます。これにより、トリスタン イゾルデの間に深い愛が築かれ、愛を語り、愛を一層深めます。
そしてトリスタンは死をもって愛を朽ちることのないものにしようと語る場面もあります。
しかし、物語の中盤以降にさしかかると、トリスタンとイゾルデの世界が傾きます。それは逢引をした報いで、友人のメロートにトリスタンは殺されてしまうのです。そして、イゾルデもトリスタンの後を追うように生き絶え、最後はマルケ王が二人を弔うというものです。楽劇では合唱が物語りを引き立て、感情を表す盛大な音楽が観客を興奮させ、トリスタン イゾルデの不滅の愛の物語を構築させています。